理系サラリーマンの投資話.FXはじめた.

比較的時間のゆとりが出来て最近始めたFXについて書いていきたいと思います.職場でお金の話をするのは何となく気が引けますよね.でも将来の年金も期待できないなかお金の心配は常にあります.仕事をしていると時間も十分さけないし,怪しい情報もたくさんあるなか,自分に何が出来るのか探ってみてます.

OPEC非公式会合同意

OPEC日量3250万バレルの生産上限で同意し,イラン石油相も同様の発表をしました.サウジアラビアとイラン双方の譲歩にて実現したということでしょうか.

上記ニュースが報道される少し前より原油先物価格の上昇とそれにつられてカナダドルや米ドルを始め資源国の通貨高がはじまりました.原油価格は日本時間午前3時頃に一旦ピークとなりましたがまた再上昇を認め,それと共に資源国通貨も再上昇し今もまだ上昇トレンドとなっております.

下記は上から原油価格,カナダドル,米ドルの約6時間の推移になります.合意が発表された3時前後には既に原油価格は上昇していましたが,発表後一旦上昇後価格は横ばい.合意されずとの意見や報道もありましたが原油先物価格的にはある程度織り込み済みだったのでしょうか.先進国で唯一石油輸出>輸入国であるカナダドルシェールガス産業も見られる米ドルは速報直前(速報が発表よりやや遅れた?)より上昇を認めました.

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初心者がFXをする際の「買う」基準は何か?(1)

トランプ氏とヒラリー氏の第一回テレビ討論ではヒラリー氏優勢とのことで100.4円前後であったのが101円近くまで円安となりました.しかしその後また100.2~100.4円前後まで戻しております.またこの3日間はOPEC非公式会合が行われますので資源国の通貨はかなり荒れる可能性があり要注意です.
さて,先日は為替の動きは4×2分割で整理して考える必要があるとお話ししました.次に「買う」ときの心理や判断基準を分析してみたいと思います.その後に8分割に分けて整理したいと思います.
ちなみに,この1-2週間じっと私は辛抱して売りも買いもしないで相場を見守ろうと決意しています.

初心者が買うときの判断基準は何か?

私は自分自身はチャートやニュースの読みからは値動きは予想するのは困難であると普段から思っています.そのなかで,買うという動作を行う根拠は何でしょうか?それは

いつもより円高であること,そのため安くドルを買えること

これに尽きると思います.そう思って始めたのであれば,そのルールに従って安く買い高く売るをこころがけて判断をするべきだと思うのです.

では普段より円高と思う根拠はどこでしょうか.

1.まずは歴史的に見て今のレートがどの程度であるか知ることが必要

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月足で見ると約20年間でどちらかというと円高ではあるものの2012年が底となった円高は5~6年続いたことから考えると,まだまだ円高の余地もあると考えられます.
日足で見てみましょう.全く見える景色が違ってくることを認識する必要があります.この10ヶ月の経過で下降トレンドにいると考えられます.

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そのなかで自分はどのスパンでの売買をしようと思っているかをしっかり認識する必要がある.約3ヶ月分を拡大してみよう.

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この約1.5ヶ月周期で上下する値動きで収益を上げようと思っている人が多いのではないでしょうか?

不勉強の無責任な発言かもしれませんが,私はチャートというもので過去の状況は解析できるけれど,未来を予想できるツールでは無いと思っています.もしチャート解析で未来が予想できるのであればそのストラテジーを組み込んだプログラムやAIで売買すれば良いわけです,が現実的には難しいわけです.
ポリンジャーバンド,一目均衡表MACDなど売買する際に常に見てはいるが指標毎に逆方向になることもあれば,当たることも外れることも.今のところ参考程度にしか思えていません.

そのなかで古典的に重要な指標である移動平均線はしっかり確認しておく必要があります.ただ未来を予想するという意味合いでのゴールデンクロスデッドクロスは個人的には後出しじゃんけん的に思えています.では移動平均線から何を確認しておく必要があるのか?

2.移動平均線から買っても良い時期を絞る

その前に移動平均線とは何かを把握する必要があります.SMA,EMAの2種類の計算方法がありますが,ここは細かいことを言いません.移動平均線とは「ある一定期間の終値を平均値」です.要はローパスフィルターです.細かい値動きを無視して大まかなトレンドを捕らえるための方法と思っておくと良いでしょう.ある一定期間を短くするか長くするかで見られる情報が変わってきます.一定期間が短くなるほど細かいトレンドを,長くなるほど大きな視点から見たトレンドが分かります.例えば上図のMA(21)のブルーのラインは過去21日間の平均値です.40~50日のトレンドでの売買を考えているのであれば,私は日足でのMA(21)もしくはMA(28)より高い値では買わないというルールを自分に課しています.たまに破ってしまいますが,やはり後から後悔することが多いです.

  • 日足でのMA(21)もしくはMA(28)より高い値では買わない

続きは後日.

 

為替の動きは4分割×2分割して考える必要がある.

この1週間,日銀とFOMCの発表の影響もありかなり円高が進みました.来週はまだFRB幹部による講演などが相次ぎ今後の利上げの可能性についての言及で相場が乱れる可能性があります.相場の動きは予想できないという立場に立っていますが,建玉は少なめにして急激な動きに備えたいところです.

さて,上昇トレンド,下降トレンド,急激に動く場合,ゆっくりと振動しながら動く場合(oscilation)の大きくは4つに動きに分類されると思います.それぞれで売りと買いを行うときに相場の動きから受ける心理的影響ととるべきルールを来週は考えていきたいと思います.

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重要な経済指標発表前はどうするべきか

重要な経済指標とは

初心者がFXをする上で経済の勉強やチャートの見方を学ぶ前に,心理面の制御,ルール作りが必要であると説明した.しかしながら,重要な経済指標が発表される前後ではどういうルールに従って売り買いをするかは決めておく必要はある.

初心者が経済指標について詳しく勉強して,発表後の相場の予想し,発表前後に利益を取ろうとするのは困難である.ニュースを見ても分かるようにプロでも外れるからだ.初心者は経済指標発表により値がどちらに触れていくかを予想できないと思っておくのが良い.

最重要経済指標で記憶しておきべきもの

ずばりアメリカの中央銀行であるFOMCと日銀の発表雇用関係の指標である.

アメリカ
FOMC政策金利発表(年8回),議事録公開
雇用統計:毎月第1金曜日

日本
日銀:金融政策決定会合(月1~2回),日銀短観(4,7,10,12月)
完全失業率

まず上記を固めておこう.他にも住宅関係であったり色々とあるが上記ほど値が動かない.
9月20日も連休後のゴトー日で仲値をつける前には円安が進むと報道されていましたが,それ程動きませんでした.その後,予想外にドルはあったためと理由付けがされていました.
一方,昨日の日銀金融政策決定会合は大きく動いた.比較的短時間の間で円高方向に1円,円安方向に1円ふれた.
101.7円前後であったのが一瞬の動きとして101.25円,101.1円までの円高にふれながら102.77円までじわりと円安になり,その後じわりと100.6円まで円高になっている.

重要な経済指標発表前はどうするべきか

初心者は重要な経済指標が発表されても,発表内容もそれによる値動きも予想できないという認識をしっかりもっておくべきである.
つまり発表前に大きく建玉を増やすことはギャンブルなのである.

一方分かっていることは,重要指標発表前後には大きな値動きがあること.これは大チャンスである.

  1. 重要指標発表前にしっかり利確をしてポジションを減らしておくこと.
  2. 重要指標発表前後には大きくふれることから,現在の相場より円安時に買ったドルは指値を入れておいて処分するチャンスであること.
  3. そうして建て玉が減らせれば,現在の相場より,より安値(円高)でドルを購入すること.

この3点を心がけて乗り切るのが良いと考えている.

今夜3時にはFOMC政策金利発表

巷では政策金利のupはないと報道され既に織り込み済みとされる(50%の確率で金利upされる予想している方もいるようだ).政策金利のupが織り込み済みであるとするならば想定外の金利upは円安方向,想定通り金利据え置きならじわりと円高の可能性ということである程度建玉があっても安心していて良いのかと個人的には思っている.しかし,予想は外れるものであることから日銀発表前後で処分し損なったドルに指値での売りを入れてそれらが確定されれば,円高方向に触れたときにドル買いをしようと考えている.

初心者にとり適したFXのスタイルは?

円高局面にFXを始めるべき

分単位での取引で数十銭毎に売り買いをしようと思ってFXを始めた人もいるかもしれない.
しかしながら,多くの人はニュースなどで円高局面であることをみて,「今ならFXでドルを買うとうまくいくのではないか?」と思い始めた人が多いのではないだろうか?
この感覚を大切にする必要があると思う.

初心者はチャートも読めないと思っておくのが無難だ.ということは,上下の動きを予想できないということだ.

デイトレのように短期で数十銭の上下での取引をした場合,初心者の失敗で多いのは.円高になる→買い増す→もっと円高になる→怖くなり損切り
ではないだろうか?

しかし初心者でも分かることがある.安く売って高く売れば利益があるということだ.

「円高局面なのでドルを買っておくと将来円安になると差益が取れるかも」と思って始めた感覚を大切にする.つまり,数週間から数ヶ月単位でのポジションをとり,円安局面で売却するのを狙っていくのが良いのだと思う.

この気持ちを忘れると,
ついつい下がっていくのを見て怖くなって売ったり,逆に少し円安になったらもういいやと思って利確したり,
底値で買ったつもりになっていたのに少し更に円高なるとナンピン買いのようにドルを買い増し続けたり,逆に少し円安傾向になるとこのまま上がり続けそうな気がしてきて買ったりするわけだ.

繰り返しになるが,初心者は値動きが予想できないと認識しておいた方が良い.予想は概ね外れるものだ.だからFXはギャンブルと言われるのだ.もちろん底値で買える可能性は極めて低いというか不可能である.ここの認識を新たにすることにより,不用意な円高での買い増すも防げる.建玉数が増えれば増えるほど円高局面での含み損は増加し怖くなって損切りすることになる.ドルを買うとき,底値では買えないということを,常に認識しながら買うことが必要である.

スワップポイントとは

スワップポイントはおまけ程度で

FX初心者にとって馴染みのない用語の最後はスワップポイント.おまけ程度で重要ではないと思っておいて良い.
1点重要なのは,ショートの場合(外貨を買ってから売るのではなく,外貨を売ってから買う場合)スワップポイントは逆になること,そして通貨によっては10倍程度と非常に大きいこと.ショートは慣れてから慣れてから始めるのが良いと思う.

さて,スワップポイントとは金利差調整分と呼ばれ,低金利の日本円を売り,高金利の外貨を購入したときに,その金利差分の利子が貰えると理解しておけば良い.ではどの程度か計算していこう.

スワップポイントは大した額ではない

FX会社のHPで確認した1年あたりの計算をしてみる.抑えておくのはメジャー通貨の米ドルと最もスワップポイントが大きいNZドル.ユーロとスイスフランは逆転している点にも要注意である.
2016年9月17日現在

米ドル1万通貨あたり買い 1050円,売り -11550
NZドル1万通貨あたり買い 8050円,売り -18550

ユーロ1万通貨あたり買い -10150円,売り 350円
スイスフラン1万通貨あたり買い -15750円,売り 0円

確かにNZドルや豪ドルのスワップポイントは非常に魅力的ではあるが,売買手数料や売買に伴う利益,損失と比べて考えて,スワップポイントを主目的にせずにおまけ程度に考えているのが良かろう.

スプレッドとは

スプレッドとは売買手数料

全くの初心者がFXを始めるときにいくつかよく分からない言葉があると思う.その一つがスプレッドではないだろうか.「通貨を売る時の値段(BID)と通貨を買う時の値段(ASK)の差」をスプレッドという.1ドル売買するときに何銭かという表記になる.銀行で円を外貨に両替するとき,またその逆でレートが違うことに皆さん気が付かれていると思うが,それと同様で通貨を売買するときにFX会社に支払う手数料と考えて良い.

通貨によってスプレッドの設定が違うこと,値動きが激しいときなどスプレッドが拡大することに注意する必要がある.

通貨によるスプレッドの違いが及ぼす影響は?

私が現在お願いしているFX会社では最もスプレッドが低いのは米ドルで0.5銭,最も高いのはカナダドルで3.8銭である.これで具体的にどの程度売買手数料がかかるかを検討してみよう.

2016年9月16日現在米ドル102.3円前後,カナダドル77.4円前後である.同じレートの時に米ドルを買い,同時に売った場合,どの程度の手数料が発生するかを分かりやすいようにアバウトに計算してみる.

100万円を1米ドル102.305円でドルに換えると9774.7ドルとなる.それを1米ドル102.3円で円に換えると99万9951.1円になる.つまり米ドルでは100万円の取引で往復48.9円の手数料がかかる.(100万円×0.005÷102.3としても求まる)

同様にカナダドルでは100万円×0.038÷77.4=491円.スプレッドは3.8÷0.5=7.6倍であるが,レートが102.3÷77.4=1.32倍なので,手数料は7.6×1.32=10.04倍になることに注意する必要がある.

スプレッドにより生じる売買手数料が高い通貨(=スプレッドが大きい)を小さな値動きで売買を繰り返しても得られる収益は少ない.

スプレッド値と自分が想定する取引形態から,どの通貨を選択するのが適切かを考える必要がある.初心者は分単位の取引はせずに数日単位での売買を念頭に置くのが良いと私は考えているが,その理由は後日実践編で述べることとする.